大豆を一緒に酢酸菌醗酵させる技術

 日本でも数少なくなった『木の樽』による酢酸醗酵を百年近く守り続け、「優しい味」と評判を頂いています。

 「この酢の材料の半分は大豆です。先代が苦労して大豆を一緒に酢酸菌醗酵させる技術を見つけたのです」
 私たちが知っている酢はお酒からできているようなもので、日本酒から米酢、ワインからワインビネガー、リンゴ酒からアップルビネガーなどが生まれます。大豆は味噌、しょうゆなどが材料で、もともと酢の酢酸菌は大豆と相性が悪いことで知られています。しかし大豆に含まれる豊富なたんぱく質は醗酵によりアミノ酸に転化し、旨み成分を醸し出します。この成分を活かした唯一の酢が天白酢です。成績書 大豆を使った食酢は天白酢だけです。



生産量の問題から、ほぼすべてが那智勝浦周辺で消費されていました。

 

那智の瀧の水から生まれる酢

 和歌山県、那智勝浦町が誇る那智の瀧は、那智原始林から湧き出る水(300年前に熊野山中に降った雨)が133m落下し、日本最大と言われています。飛瀧神社と呼ばれ、以前は神武天皇が祀られていたと言われています。瀧の水は延命長寿の霊水とされ、地元では「お瀧」と呼ばれています。天白酢はすべて、この那智の瀧の水で作られています。木樽に棲みついた酢酸菌をどこかへ持ち出しても、この水がなければ同じ酢にはなりません。製造者である後呂さんは、地元那智勝浦と、那智の瀧を深く愛しています。


木樽で加温することなく古くから棲みついた酵母菌によりゆっくり時間をかけて熟成される手作りの酢です。

天白酢醸造元曙商会
  TEL0735-52-0148 FAX0735-52-4015 
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町大字天満220-1(地図)
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